介護4年目の主夫一郎です。
そもそも介護認定とは、何を目的にしているか考えてみました。
介護認定について理解し活用して、誰もが幸せになることではないでしょうか。
本音のところは、それほど簡単で単純ではありません。
それでも介護認定の恩恵を受けて、本人をはじめ周りの人が少しでも幸せになることを願ってやみません。
(要)介護認定についておさらい
今回は内容が非常に抽象的になります。どうぞご勘弁ください。
まず厚生労働省の定義によれば、(要)介護認定とは、「要介護状態や要支援状態にあるかどうか、要介護状態にあるとすればどの程度かの判定を行う」ことです。
たびたび紹介していますが、詳しくは下記の厚生労働省のページをご覧ください。
「介護保険制度における要介護認定の仕組み」(厚生労働省)
また(要)介護認定とは、「介護サービスの給付額に結びつくことから、その基準については全国一律に客観的に定める」としています。
肯定的に言えば、要介護状態にある方を調査と審査で判定し、客観的にランクづけして、公平に見守ろうということではないでしょうか。
介護される本人にとっての介護認定とは?
90歳になる私の母親をみていて、感じることを書きます。
おこがましいですが、母親にとっての介護認定とは自身にとっての弱点を知り、どこを補強すれはいきいきとした生活を楽しむことができるかを知る機会になると考えています。
わざわざ他人様から言われなくても、どこに不具合があるかは、本人が十分自覚しています。
それでも介護認定の担当の方が自宅まで来て、訊かれることには、ひとつひとつインパクトがあります。
それらは、周りの家族やご近所や親せきの方々でさえ、遠慮してあえて触れないような、ある意味失礼なこと(状態)をずばずば立ち入ってくるためです。
できないことを、あらためてできないのかと念押しされるのは、本人にとってショックで嫌なことです。
ただ後になれば、言われてすっきりしていると思います。
もやもやしていた不安が、少しとれた感じになっていると予想しています。
本人がどこまで意識しているかはわかりませんが、介護認定の現場で自分の弱点を知ることで、その対策を感じることになります。
このことで、いきいきとした生活を送る可能性がわかってきます。
介護する家族にとっての介護認定とは?
家族にとって介護認定とは、孤立しないで、目標を知ることができる機会と私は思っています。
もちろん、自立している状態はすべての家庭で異なります。
家族の方々はいつも緊張して、介護中心の生活になりがちです。
ただただ不安で、なにをやるにも時間と労力がかかってしまい、疲れています。
そして周囲のサポートは期待できず、自力で何もかも解決し実施しなければならないと思いがちです。
知らぬ間に追いつめられています。
物理的にも、精神的にも孤立していきます。
この状況で強制的に自宅に他人が入って、認定調査が行われるのはとても面倒で、恥ずかしいことです。
日常の一部始終を見られますから。できることならば避けたいところです。
それでも、基本調査だけでも79項目ある現場調査を経験することで、問題点がわかってくると思います。
このことではじめて、対策とその実施へとつなげることができます。
これが最大のメリットです。
ケアプランにもよりますが、コストはかかります。
それでもプロが提供するサービスにまかせれば、家族の方の心身両方に余裕が出てくるようになります。
介護の仕事をする人にとっての介護認定とは?
最後に、介護関連の仕事に従事されている、とくに施設などの現場で働かれている方々にとり、介護認定が果たすメリットについて考えてみます。
差し出でがましいことですが、各自のそして独自の専門的なサービスを提供することによって、達成感をもつことができる機会になっているのだと私は思っています。
仕事内容は総じて、大変につらいと聞いています。
体力とメンタルに気をつけないと、ご自身の方が参ってしまうくらい過酷なときもあると、容易に想像ができます。
それでも、介護サービスを受ける人とその家族からは、とても必要とされ、感謝される仕事には変わりありません。
だかこそ、この仕事を選んだ方自身にとって、生き甲斐につながっているのではないでしょうか。そう私は考えています。