かつて、介護職は薄給と言われていました。
今でも高給とは言えないところがあります。
それでも老人ホームの利用料金明細にある「介護職員処遇改善加算」などで、以前よりは給与が上がっています。
では、実際はどれくらいの時給があるのでしょうか。
本記事では、介護職派遣の時給の実態に迫ります。
介護派遣で高時給を狙える!?
少子高齢化の影響もあり、平成突入後、介護職の需要は右肩上がりです。
都会でも田舎でも介護施設が次々と建立され、国が勧める在宅介護の流れで、ホームヘルパーも高い需要を抱えています。
一方、「きつい」「きたない」「きけん」の「3K」な職業であると思われがちな介護職は、なり手不足に悩まされています。
実は、介護職は元々、3K+Yでした。
Yは、「やすい」です。
きつく、汚くて、危険で、安い――それではなかなか介護業界で働きたいと思う人は多くありませんね。
たとえ新しい人材が来たとしてもすぐに離職してしまい、職員の入れ替わりが激しいのも介護職の特徴でした。
それでは将来が危うい。
職員の処遇改善が叫ばれるようになり、平成24年に介護職員処遇改善加算が生まれ、平成27年以降毎年、介護報酬改定の議論がなされるようになりました。
なので、今、介護職の時給は大分見直されました。
およそ800〜2,000円、平均約1,400円が派遣介護職の時給となっています。
結構いい時給ですよね。
でも、これ、どうしてこんなに幅があるのでしょう?
その理由は、次でお話いたします。
介護派遣の時給、どうしてこんなに差があるの?
平均時給が約1,400円の派遣介護職。
下を見れば800円。
上を見れば2,000円。
どうしてこんなに差があるの?
大きな理由は、これ!
「業者の方針」
処遇が改善されてきたと言えども、まだまだ相変わらずの低給与業者はいます。
田舎に行くほどいます。
正社員雇用の可能性を謳っても、月給が140,000円を切っていたら魅力は半減どころではありませんよね。
生活保護を下回っているのですから。
では、上の金額はどこの業者が出しているのか――と言いますと、東京や神奈川など人間の多いところに集中します。
ちなみにわたしの住まうところは田舎ですので、やはり時給はとても安いです。
どれくらい?
時給850円くらいです。(安!)
介護派遣の時給、資格で違う?
介護職の求人情報を見ると、「資格不問」と書かれていることが多いです。
そもそも介護職に資格はあるのでしょうか。
実は、介護職には「介護職員初任者研修」「生活援助従事者研修」という認定資格から「介護福祉士」という国家資格まであります。
そして、介護の利用者の体に直接触れるためには、これらの資格が必要となっています。
じゃあ「資格不問」って、なんで?
それは、介護の中には掃除洗濯という「生活援助」があり、生活援助には資格がいらないからです。
一方、おむつ交換、入浴介助など体に触れる介護は「身体介護」と言います。
ここで生まれる1つの疑問。
「資格があると時給は変わる?」
はい、変わります。
資格 | 時給 |
---|---|
ヘルパー2級 | 1,200円 |
介護福祉士 | 1,350円 |
資格 | 時給 |
---|---|
ヘルパー2級 | 1,300円 |
介護福祉士 | 1,400円 |
資格 | 時給 |
---|---|
無資格・未経験 | 1,300円 |
経験者 | 1,400円 |
介護福祉士 | 1,550円 |
「ヘルパー2級」というのは「介護職員初任者研修」の旧称です。
そして3求人の例のうち、いずれにも出てきて最上位の時給を誇っているものがありますね。
「介護福祉士」さすがは国家資格。
介護は「誰にでも簡単にできる」仕事ではありません。
わたしは介護資格を持っていませんが、教員免許取得のために介護実習を受け、身内の介護で人体を抱える等一通りのことをして、その大変さは知っています。
プロと素人の差は、明らかにあります。
研修を受けることで、介護する相手への対応方法、そして、自分の身を守る介護の仕方も学べます。
今資格がなくても、まずは介護職に就き、実務経験を重ねながら研修・試験を受けてキャリアアップと時給アップを目指すのはいかがでしょうか。
介護派遣の時給については下の記事でも解説しているので本記事と合わせて読んでみてください。
参考記事:介護派遣の時給相場は?正社員並みに貰える理由を紹介!
まとめ
派遣の介護職で高時給を狙うなら、田舎より都会です。
田舎に住んでいて都会まで出られないならば、少しでも時給を上げるために資格を取るといいでしょう。
施設によって結構時給が違うことにも注意してくださいね。
ちなみに、直接雇用より派遣のほうが時給が高いです。
そして今、介護職は引く手あまた。
わたしの住んでいる田舎でも、介護施設の求人は跡を絶ちません。
いい求人を狙っていきましょう!
参考記事:介護派遣会社ランキングTOP5!各社の特徴とおすすめはどこ?