いざ介護で仕事をしようと思ったとき、皆さんはフルタイムを希望しますか?
わたしは家の事情でパートを選びます。
でも、パートって2種類あるんですよね。
派遣パートと普通のパート。
この2つ、どう違うのでしょう?
本記事ではそんな2種類のパートタイム勤務を比べ、介護派遣パートについてお話ししていきます。
介護派遣パートと普通のパートの違い

派遣パートと普通のパートの違いをお話する前に、「派遣パートと普通のパートって、そもそも何?」という疑問を解消するべく、厚生労働省の資料を元にそれぞれの特徴を見ていきましょう。
- 派遣
- 人材派遣会社(派遣元)との間で労働契約を結んでいる。(派遣会社が雇い主)
- 派遣元が労働者派遣契約を結んでいる会社(派遣先)に、派遣されて働く。
- 派遣先の指揮命令を受けて働く。
- 労働者派遣法において細かいルールが定められている。
- 事故やトラブルが起きた際は、まず人材派遣会社が責任をもって対処しなければならない。(派遣元と派遣先が責任を分担するべき事項が定められている)
- パート
- 1週間の所定労働時間が、同じ事業所に雇用されている正社員と比べて短い。
- パートタイム労働法が適応される。
情報元:厚生労働省「さまざまな雇用形態」
一般的に、パートと言うと、上記の「パート」条件に次のものが加わります。
- 仕事先が雇用主である。
つまるところ、派遣とパートの違いはこれに尽きます。
「派遣は派遣会社に属し、パートは勤務先の会社に属する」
これは介護に限らず、すべての派遣とパートで言えることです。
所属するところが違うわけですね。
あと、これは法律で決まっているわけではないのですが、派遣パートの時給は普通のパートより高めが一般的です。
参考記事:介護派遣の時給相場は?正社員並みに貰える理由を紹介!
ちょっとモチベーション上がりますよね。
介護派遣パートには2種類ある!

2018年は、派遣社員にとって、また派遣社員を雇う側にとっても大きな転換期です。
その原因は、2013年の労働契約法改正。
- 無期労働契約への転換
- 有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できる。
- 「顧止め法理」の法定化
- 一定の場合、使用者による顧止めが認められない。
- 不合理な労働条件の禁止
- 有期労働契約者と無期労働契約者との間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を設けることを禁止。
引用元: 労働契約法改正のあらまし
法改正から5年となる2018年にこの法改正が注目される理由は、無期労働契約への転換申請可能な人が実際に現れる年だからです。
というわけで2018年の今年、派遣パートには「有期派遣パート」と「無期派遣パート」の2種類が存在しています。
有期派遣パートとして介護業界で働き始めたとき、普通のパートと比べてどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
簡単に一覧にしてみますと、
- 有期派遣パートのメリット
- 時給が高め
- 待っているだけで仕事の話が来ることがある
- 介護職員初任者研修等、資格取得に掛かる費用を補助してくれることがある
- 責任を負わない(トラブルが起きたとき、派遣会社が対処してくれる)
- 職場が肌に合わなかったとき、他の職場を希望できる
- 有期派遣パートのデメリット
- いつまでも仕事の話が来ないことがある
- 仕事の話が来ても、連絡待ちを延々とさせられることがある
- 契約を切られることがある
- 即戦力を求められていることが多い
これが、無期派遣パートとなりますと、デメリットにある「契約を切られることがある」の確率がぐんと下がります。
居心地のいい職場に当たった場合、有期だと期間満了と共に契約打ち切りとなることがありますが、無期だとそもそも期間がありませんので、契約更新がいらず、ずっと同じ職場にいられるようになります。
ということは、新たな仕事を探す必要がなく、待ちぼうけを喰わない。
デメリットが一気になくなりますね。
ひとところに留まらずあちらこちらへ行きたい方は、5年を過ぎても無期雇用契約への転換申請をしないでいればいい、となります。
なお、2018年6月の段階で、ハローワークの求人には「無期派遣パート」と「有期派遣パート」の2種類が表示されるようになっています。
これはつまり、「無期派遣パート」を希望している派遣先がある、ということです。
まさに、派遣業界の革命期。
わたしの友人に、かつて派遣先から6年目にやむなく去ったことのある人がいますが、そのとき無期雇用契約なんてものがあれば、友人は気に入っている職場を去ることにはならなかったのでしょうね。
介護派遣パートは即戦力!?

派遣の仕事の話が来たということは、その会社で一時的に欠員が出たということ。
しかも、一時的に欠けた人材と同等以上の能力の人を入れて、即座に円滑な業務運営を図りたい――という思惑があります。
そこでさらにパートタイムとなると、「人手がたくさん必要な時間帯だけに補充したい」という意図が色濃いです。
とはいえ会社は、いつもいつも能力の高い人を欲しているわけではありません。
特に介護業界は、人の出入りが激しいところです。
わたしの周囲でも、入ったばかりの職員がやめてしまうことはあります。
すると声がかかります、派遣会社に。
やめてしまった職員の代わりに働いてくれる人を望みます。
未経験なら、掃除洗濯などの補助作業、すなわちはじめてでもしやすい仕事を割り振られます。
それをしてくれる人がいるだけでも、介護施設側はありがたいのです。
そして一度でも経験を積んだ人は、次からは「即戦力」です!
まとめ

派遣業界変わり目の2018年。
派遣パートは「有期派遣パート」と「無期派遣パート」に別れはじめました。
介護派遣パートでどう働いていくか、イメージできましたか?
どうしても最初は、派遣パートは便利屋さんです。
便利屋は便利に使われるとして、それでもいいのではないでしょうか。
嫌な職場なら、派遣会社に訴えて嫌なことを解決してもらうか、職場を変えてもらいましょう。
「時給が良いから」と割り切って働いている人も多いですけどね。
ひとところにいなくてもいいのが、派遣の良いところ。
馬の合う職場と出会うまで、職場を点々とするのも有りです。
時間のないうちは派遣パートで地道に経験を積んで、資格を取って、やがてはフルタイムの派遣で働く、という上昇志向はいかがでしょうか。
本記事でおすすめする派遣会社は下の記事で紹介しています。
参考記事:介護派遣会社ランキングTOP5!各社の特徴とおすすめはどこ?