結婚式と違い、葬儀は故人が亡くなってからすぐに葬儀の準備をしなければなりません。
ですが結婚式と違い、葬儀は遺族の希望だけでは日程を決めることができません。
火葬場の空き状況や希望する葬儀プラン、僧侶の予定などを考慮して決めていかなければならないからです。
では、実際にどうやって葬儀の日程を決めればいいのでしょうか?
目次
葬儀の日程!一般的なスケジュール
一般的な葬儀の日程は、故人が亡くなった翌日に通夜を行い、2日後に告別式・葬儀というスケジュールになります。
もしくは、余裕をもって1日ずらし、故人が亡くなった2日後に通夜、3日後に葬儀を行うこともあります。
1日ずらすと遺体の状態が心配だし、安置費がかかってしまうのではと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、1日ずらすことで以下のようなメリットもありますよ。
・遺体を自宅に安置した場合、故人と最期の時間をゆっくりと過ごすことができる
・時間に余裕ができるので、葬儀の打ち合わせに十分時間をかけることができる
・参列者への連絡も慌てることなく進めることができる
・時間に余裕ができるので、葬儀の打ち合わせに十分時間をかけることができる
・参列者への連絡も慌てることなく進めることができる
たしかに葬儀の日程が1日延びることで、遺体が損傷しないためのドライアイス代や安置室を利用する場合の安置費など費用が加算される部分もあります。
ですが、故人との最期の別れである葬儀をより良いものにするため、遺族の都合や費用さえよければ1日ずらしての葬儀がおすすめです。
私の曾祖母が亡くなったときは、翌日に通夜、2日後に葬儀を行いましたが、とても忙しかった記憶があります。
葬儀社との打ち合わせも深夜までありましたし、参列者へのおもてなしも夜遅くまで行われました。
私にとっても家族にとっても初めての葬儀だったので、今思えば1日ずらして時間に余裕をもって葬儀を行ってもよかったのではないかなと感じています。
葬儀の日程を決める4つのポイント
火葬のみを行う葬儀プランであれば、火葬場の空き状況次第で葬儀の日程をすぐに決めることができます。
ですが、家族葬や一般葬の場合、葬儀社や僧侶との兼ね合いもありますので遺族の希望だけでは日程を決められません。
葬儀の日程を決めるのには4つのポイントがありますのでここで確認しておきましょう。
遺族の希望
まずは葬儀を主催する遺族の希望で葬儀の日程を葬儀社と相談していきます。
例え火葬場の空き状況などその他の条件が良くても、喪主や遺族が葬儀に参列できなければ意味がありませんよね。
遺族の状況によっては、葬儀の日程を延ばしたり葬儀を早めに終わらせるよう葬儀を進行したりすることもあります。
葬儀の種類と火葬スケジュール
葬儀の種類による火葬スケジュールによって葬儀の日程が決まります。
火葬式・直葬の場合は、故人が亡くなり遺体が病院や警察から引き渡された当日、もしくは翌日に火葬することが多い傾向にあります。
ですが、ここで気を付けなければならないのが、日本の法律では死亡から24時間以内は火葬できないこと。
そのため、遺体が引き渡された当日は火葬せずに火葬場の保管庫に預けて翌日に火葬することが一般的です。
1日葬であれば、故人が亡くなった翌日に火葬し、家族葬や規模の小さい一般葬であれば3~4日後に火葬します。
ただ、大規模な葬儀や社葬を行う場合は、訃報を多くの人に伝えるために火葬の日程がさらに延びることもあります。
また、打ち合わせや葬儀の準備にも時間がかかるので、一般的な葬儀よりも日程が長引くことが考えられます。
葬儀の種類については、以下の記事に詳しく記載していますので、是非ご覧ください。
葬儀を比較!費用を安く抑える方法はあるの?
僧侶の予定
葬儀でお経をあげてもらう際に、昔からお世話になっている僧侶にあげてもらいたいという人もいるでしょう。
その場合、遺族と葬儀社の都合だけでなく僧侶の都合も考慮する必要があります。
僧侶の都合によっては通夜や葬儀の日程が延びることもあるので、故人が亡くなり馴染みの僧侶にお経をあげてもらう際は、早めに連絡を入れてお伺いをたてましょう。
火葬場の空き状況
火葬場の空き状況も葬儀の日程を決める大きなポイントです。
そんなに同時期に多くの方が亡くなることなんてないでしょ?と思われがちかもしれませんが、一概にそうとはいえません。
私の曾祖母が亡くなった時は、希望の日時に火葬場が開いていなかったので、一般的に通夜の後に行う火葬を1日ずらして、葬儀が終わった後に火葬を行うことになりました。
葬儀の日程には変わりありませんでしたが、葬儀後に火葬場へすぐ向かったので私も家族も心身ともに疲れ果てた記憶があります。
私の曾祖母が住んでいた地方でも火葬場が空いてないことがあるので、都心など人が多い地域の火葬場では希望の日時に火葬場が空いていないことも日常茶飯事ではないでしょうか。
火葬場が空いていない時は、葬儀の日程をずらすか葬儀の内容を一部変更するか葬儀社と遺族の間で話し合うことになります。
葬儀の日程が延びる場合の注意点
先ほど紹介したように、葬儀の日程は遺族の希望だけで決めることはできず、火葬場の状況や僧侶の都合によっては葬儀の日程が延びることも考えられます。
では葬儀の日程がやむを得ず延びてしまう場合、どのようなことに注意したらいいのでしょうか?
遺体を保管する場所と費用
通常、葬儀社で葬儀を執り行う場合、葬儀が行われる2~3日分の安置費用は葬儀プラン内に含まれています。
ですが、火葬場の空き状況や僧侶の都合などで葬儀の日程が長引いた場合、別途安置費用がかかることに。
費用は葬儀社によって違いますが、相場は以下のようになります。
・ドライアイスでの保管…1日5,000円~10,000円
・安置施設での保管…1日5,000円~30,000円
・安置施設での保管…1日5,000円~30,000円
葬儀の日程が延びる場合は、これらの費用がかかることを事前に確認しておきましょう。
葬儀施設の使用料
火葬の日程ももちろんですが、葬儀の日程が延びる場合、葬儀施設の使用料もかかります。
葬儀社で葬儀を行う場合、施設を1日貸切り葬儀を行うことが多いので葬儀の日程が伸びた分、その施設料が上乗せされます。
施設料は葬儀の種類や葬儀社によって異なりますので葬儀の日程が延びることが分かったら、葬儀担当者に費用を確認しておきましょう。
遺体の腐敗を止めるための処置
年末年始で火葬場が使えない、昔からのしきたりでこの日に火葬をしなければいけないなどやむを得ない事情や遺族・故人の意向で火葬までの期間が長くなってしまうことも。
この場合、遺体をドライアイスや遺体安置施設で保管しても腐敗を止めることが難しくなります。
そこで、近年注目されているのがエンバーミングという遺体保存技術。
遺体に特別な処置や薬剤を投与することで、綺麗な状態のまま10~20日程度保存することが可能になります。
費用は15万円以上と高くなりますが、もし遺体を長く火葬できない状況にある場合は、エンバーミングを検討してみてはいかがでしょうか。
葬儀社によってはエンバーミングを取り扱っていないところもありますので、火葬の日程が延びそうな時は葬儀担当者に相談しましょう。