葬儀で故人を見送った後、遺族はゆっくりと休みたいと思うもの。
ですが、遺族にはゆっくりしている暇はなく葬儀後の様々な手続きが待っています。
葬儀後の手続きをおろそかにしていると、後からトラブルになりその解決に膨大な労力とお金がかかってしまうことも。
そうならないためにも、葬儀後の手続きは迅速かつ確実に行なうようにしましょう。
目次
葬儀後の主な手続き
故人の亡くなった年齢や職業、持っている財産などによって葬儀後の手続きは違いますが、ここでは葬儀後の主な手続き一覧をご紹介します。
【葬儀後の主な手続き】
・国民年金や厚生年金の受給停止手続
・四十九日の手配と位牌の準備
・区役所もしくは市役所で、故人の戸籍をとる
・遺品の整理
・生命保険の請求
・葬儀給付金の手続きを行う
・故人の銀行、郵便貯金の口座を閉じる
・国民年金や厚生年金の受給停止手続
・四十九日の手配と位牌の準備
・区役所もしくは市役所で、故人の戸籍をとる
・遺品の整理
・生命保険の請求
・葬儀給付金の手続きを行う
・故人の銀行、郵便貯金の口座を閉じる
この一覧を見ても分かるように葬儀後の手続きは意外と多く、手続きの内容によって手続きの場所や必要な書類が違います。
次章ではこれらの手続きの内容を詳しく見ていきましょう。
葬儀後1~2週間以内に済ませたい手続き
葬儀後の手続きには様々なものがありますが、以下の手続きはできるだけ早く済ませましょう。
1.区役所もしくは市役所で故人の戸籍をとる
2.国民年金や厚生年金の受給停止手続
3.四十九日の手配と位牌の準備
2.国民年金や厚生年金の受給停止手続
3.四十九日の手配と位牌の準備
1.区役所もしくは市役所で故人の戸籍をとる
葬儀後の手続きでは、故人の戸籍の提出を求められることが多々あります。
まずは区役所や市役所で故人の戸籍をとりましょう。
葬儀後の手続きでは、故人が生まれてから亡くなるまで全ての戸籍謄本が必要となるケースがほとんど。
故人が生前に本籍を移動している可能性がある場合は、その分戸籍の手続きをしなければいけません。
この場合、役所に出向くのは大変ですので、電話と郵送での手続きがおすすめです。
また、葬儀後の手続きに戸籍の提出を求められることは多々あるので、1通だけでなく複数もらえるよう申請すると良いでしょう。
葬儀ではないのですが、私が結婚するときに配偶者の戸籍が今現在住んでいる場所からかなり離れた場所にあったので、郵送で戸籍を申請した経験があります。
手続き自体は簡単だったのですが戸籍が届くまでに10日間程かかり、やきもきした経験があります。
戸籍の取り寄せにかかる時間は市町村によってばらつきがあると思いますが、このように時間を要する場合もあります。
故人の戸籍が今住んでるところ以外にもある場合は、早めに戸籍取得の手続きをしましょう。
2.国民年金や厚生年金の受給停止手続
故人が65歳以上で年金をもらっていた場合は受給停止手続きを速やかに行いましょう。
年金の種類によって、停止手続きの期限が決まっているのでご注意ください。
・厚生年金…死亡後10日以内
・国民年金…死亡後14日以内
・国民年金…死亡後14日以内
また、停止手続きには以下の書類が必要となるので、漏れがないように準備しておきましょう。
【年金の停止手続きに必要な書類】
・年金証書
・死亡診断書か埋葬許可書
・戸籍謄本か除籍謄本
・故人と年金請求者の住民票の写し等
・年金証書
・死亡診断書か埋葬許可書
・戸籍謄本か除籍謄本
・故人と年金請求者の住民票の写し等
この手続きをしないと年金は払われ続けますが、年金事務所が故人の死を把握した時点で受給した年金の一括返還を請求されたり悪質な場合は逮捕されたりしてしまうこともあるので、ご注意を。
3.四十九日の手配と位牌の準備
故人は死後49日後に仏の元へ向かうとされています。
そのため、故人が亡くなってから49日目に僧侶を招いて四十九日法要を行ないます。
葬儀から1ヶ月以上先のことなので、「後から準備すればいいかな」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、油断は禁物。
葬儀と違い四十九日は親族の集まりやすさを重視するので土日に法要を行う家庭が集中します。
そのため、僧侶のスケジュールを押さえるのが大変になります。
四十九日法要の日程はできるだけ早く決めて、僧侶のスケジュールをまず押さえましょう。
また、四十九日法要までにそろえなければらなないものに位牌があります。
この位牌も依頼してから出来上がるまでに2週間以上かかりますので、できるだけ早く頼んでおくと良いでしょう。
私の曾祖母の四十九日法要の時も馴染みの僧侶とのスケジュールが合わず、四十九日からだいぶ日にちが経った後に法要の行事をした経験があります。
私の曾祖母の住んでいる地域の場合、寺院が1つか2つしかないというのも理由の一つですが、早めに僧侶に法要の依頼をしてもなかなか都合がつかない場合もあります。
馴染みの僧侶に法要を依頼する場合は、そのことも念頭に置いて依頼するようにしましょう。
葬儀後1~3ヶ月以内に済ませたい手続き
葬儀後すぐに済ませたい手続きについては、前章を確認してお分かりいただけたかと思います。
次は、葬儀後すぐの手続きは必要ないけれども、早めに行わないと忘れてしまいがちな手続きについてご紹介します。
4.遺品の整理
5.生命保険等の請求
6.葬儀給付金の手続きを行う
7.故人の銀行、郵便貯金の口座を閉じる
5.生命保険等の請求
6.葬儀給付金の手続きを行う
7.故人の銀行、郵便貯金の口座を閉じる
上記の手続きも大変重要なものになりますので、ここでしっかりと確認しておきましょう。
4.遺品の整理
役所等の手続きが済んだら、遺品の整理をできるだけ早く行いましょう。
遺品の整理を行うと、故人の形見が見つかったり相続財産となる通帳や民間の保険の証書が出てくることも。
後々トラブルにならないよう、業者任せにせずに遺族で行うようにしましょう。
ですが、故人が長年一人暮らしをしていた両親や兄弟だった場合、不要な大型家具などの処分もあるでしょう。
この場合は、業者にお願いせざるを得ませんので、ある程度遺品整理が済んだら無理せずに依頼しましょう。
5.生命保険等の請求
故人が民間の生命保険に加入していたら、保険会社に亡くなったことを連絡し保険金請求の手続きをします。
このときに注意していただきたいのが、保険金が振り込まれる口座。
通常は故人の口座に入らず、保険金受取人となる遺族の口座に入ります。
ですが、保険金などは財産分与の対象となります。
相続の話合いの前に保険金を使ってしまうと、トラブルの元となります。
遺族の口座に振り込むと生活費として使ってしまう可能性があるので、保険金など故人の財産にかかわるお金は、相続用の銀行口座をあらかじめ作って、その口座に全て入れておくと良いでしょう。
6.葬儀給付金の手続きを行う
意外と忘れがちなのが、葬儀給付金の手続き。
故人が国民年金または厚生年金、公務員の組合などに加入していた場合、葬儀給付金の手続きを行うと30,000~50,000円の給付金が遺族に支払われます。
ですが、この葬儀給付金の手続きには期限があり故人の死後2年以内となっています。
私の曾祖母が亡くなった時は、この葬儀給付金の手続きを家族皆が忘れており請求期限のギリギリになって手続きをした経験があります。
幸い間に合ったので良かったのですが、このように後回しにしがちな手続きなので、忘れる前に早めの手続きをおすすめします。
葬儀給付金の手続きの詳しい内容は以下のページに掲載されていますので、ご覧ください。
葬儀には補助金が出る!保険加入者も生活保護者も申請を忘れずに
7.故人の銀行、郵便貯金の口座を閉じる
葬儀を主催された方ならご存知かと思いますが、人が亡くなると故人の銀行、郵便貯金の口座は一時的に取引を停止します。
これは銀行や郵便局が故人の財産を搾取しようとしているのではなく、相続の際のトラブルを避けるため。
相続の手続きの前に故人の預貯金に出入金があるとトラブルに発展して、銀行側にも払い戻しをしたクレームが入ってしまうことも。
そうならないために、銀行や郵便局は故人の口座を凍結させるのです。
もちろん、相続の手続きをして必要書類をそろえたら故人の銀行口座の凍結を解除し、お金を引き出すことができます。
問題はその後、故人の口座をどうするか。
多くの場合、凍結された故人の銀行口座を解除する際に解約手続きするよう促されます。
書類も揃ってますし、解約自体はそんな難しいものではありません。
ですが、もし財産放棄する場合、銀行口座は絶対に解約しないようにしましょう。
それは、銀行口座を解約した時点で相続したとみなされてしまう可能性があるからです。
そうなると財産放棄ができなくなってしまい、後々遺族に大きな負担がかかることも。
財産放棄する場合は、何もせずにそのままにしておくか故人と取引があった銀行に、故人が亡くなったことと財産放棄をするため一切手続きはしないことを伝えておくとなおよいでしょう。